消費者金融を利用する前に、金利について知っておきましょう

消費者金融というと、どうしても金利が高いというイメージがありますね。それもそのはず、1954年出資法開始時の利息は、なんと109.5%でした。どのようにして返済していくのか、人ごとながら心配になります。その後、徐々に利息が低くなってきましたが、2000年では、利息制限法で定められている上限金利は29.2%です。数字だけでは今ひとつピンと来ませんが、もし50万円を5年間借りていた場合、最終的な返済額は約95万円となります(利用総額×年利率÷365×借入日数=利息分の金額)。借入金が倍近くふくれあがってしまうのですから、いかに高利か分かるでしょう。しかも業者と利用者の合意があればまかり通っていたのですから、驚きです。

現在は利息制限法(2010年6月施工)で
・10万円未満:20%
・10万円以上100万円未満:18%
・100万円以上:15%
・遅延損害金:20%
・上限金利:20%
と定められています。消費者金融業者によっていろいろですが、大手では、だいたい4%から18%くらいが相場でしょう。(上記の金利は、あくまで合法的な消費者金融の金利です。お金を借りる際には、合法的な金利か確認することをお勧めします)

ところで、最近テレビのコマーシャルや電車の吊り広告で「過払い金を取り戻しましょう」といった文句を目にしますね。これは以前の29.2%を違法金利として、現在の20%との間のグレーゾーン部分の金利で返済していた分(過払い金)が戻ってくるというものです。しかし過払い金を得るためには、過去の借入記録に遡るなど、考えるだけでクラクラしそうな作業をこなさなければなりません。可能なら弁護士や司法書士にお願いしましょう。ただし、借金に悩む人の弱みにつけ込み、法外な相談料や手数料を請求する悪徳の専門家もいます。お気を付け下さい。

また「借金を1本化してラクラク返済」という広告もありますが、こちらも弱みにつけ込み、法外な利息を要求する悪徳業者がいます。提示された金利が合法的なものか、しっかりとご確認ください。

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