高金利の借金、踏み倒すとどうなる?また、踏み倒しは可能?

よく「借金は踏み倒せる」という記事を見かけますが、本当にできるのでしょうか。確かに踏み倒した人がいるのは事実です。しかし踏み倒しに失敗した時のリスクが、あまりにも大き過ぎます。また本人だけでなく、家族や親戚にまで被害が及ぶことを考えると、やはり踏み倒しはお勧めできません。

では、延滞をするとどうなるでしょうか。まず、会社から督促状が郵送されてきます。また携帯電話、自宅、勤務先の順に督促の電話がかかってきます。それでも埒があかないときは、直接家に督促にやって来ることもあります。電話にしろ訪問にしろ、貸金業規制法で、午前8時から午後9時の間と定められていますが、少し考えてみて下さい。複数の会社から借金をしている場合、その複数の取立が、この限られた時間内に集中することになります。近所からも怪しまれますし、同居の家族はたまったものではありません。そして次に、会社は支払督促の手続きを行い、家財や、給与の4分の1の差し押さることもあります。

そして、債務者の個人信用情報に“金融事故”の記録が残り、現在借りているサラ金会社は勿論のこと、他の会社からの借入もできなくなります。

よく「夜逃げをしてしまえばよい」と言われますが、これもかなり難しいと言わざるをえません。たとえ逃げ出すことができたとしても、新しい土地で新生活を始めなければなりません。そのためにはどうしても“住民票”が必要になってきます。就職をしたならなおさらでしょう。サラ金会社は、常に債務者の移動に目を光らせています。当然住民票をたどれば、簡単に新住所がばれてしまいます。また、仮に会社に居場所がばれなかったとしても、世の中それ程甘くはありません。債務者と連絡がつかなかった時、会社は家族や親戚に、借金の返済をせまります。保証人を立てているなら、保証人が狙われます。貸金業規制法で、本人以外(保証人は除く)への取立は禁止されていますが、あくまでも“問合せ”のかたちを取って、返済を迫ってきます。

「サラ金の返済は5年で時効になる」とも言われています。これは法律でも定められていますが、あくまで時効の中断をされなかった場合です。サラ金会社は、延滞が分かった時点で、督促状を出しますが、この行為で時効が中断されます。そして一度中断したなら、10年間、時効は無効となります。つまり5年間の時効が成立するには、よほど会社がうっかりしていない限り不可能に近いです。

このように踏み倒すには、よほど運が良いか、神経が図太いかでないと無理でしょう。また家族や親戚も巻き込んでしまいます。もし返済が無理だと思ったら、まずサラ金会社に連絡し、それでも解決しなかったら、弁護士に相談し債務整理などの方法をとってください。

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