もしブラックに載ってしまったら、新たに借金やカードはつくれるか?

ブラックリストという言葉をよく聞きますが、まず消費者金融に関するブラックについて説明しましょう。

ブラックリストというものは業界用語で、実際には存在しません。消費者金融に関わらず、借金をしたりクレジットカードをつくると、まず信用情報機関に履歴が残ります。これは、あくまで申し込みの記録を残すためで、一定期間が経つと自動的に削除されます。しかし延滞や、債務整理をした場合、事故情報として新たに記録されます。短期間の延滞で2年、3ヶ月以上や踏み倒しの場合、5年から7年、場合によっては10年間、記録が残されます(ですから「返済日をうっかりしていた」など、本人は軽く考えていても、実は大変なことになっています)。この状態がいわゆる“ブラック”です。

次に“申し込みブラック”ですが、これは一度に複数の消費者金融から借金をすることです。お金を借りた時点で、信用情報に記録が残りますので、審査の時点ですぐに利用件数は分かってしまいます。あまり沢山の業者を利用していると、お金に困っていると思われてしまい、返済が危ぶまれてしまいます。業者によって利用件数の枠は様々ですが、4件以上の利用は審査に通りにくいでしょう。また、一つの業者の審査が通らなかったからといって、次々と業者を当たるのも、申し込みブラックとみなされます。もし複数の業者を比べたいのであれば、インターネットのシミュレーションを利用したり、窓口でその旨を話した方が無難です。

そして“社内ブラック”は、例えばAという銀行で延滞してしまい、信用情報に記録が残った場合、たとえ10年後に履歴が削除されたとしても、そのグループ企業すべてから借金を断られることです。

では本題に入りましょう。このようにブラックをなってしまった場合、新たに借金はできるでしょうか。

消費者金融:信用情報に記録が残っている限り、審査に通る可能性はありません。また、10年以上たったからといっても、社内ブラックとみなされた会社からの借金は難しいでしょう。インターネットで、「ブラックでも借りられる」「大手以外の業者なら借りられる」といった記事を見かけますが、不法な業者の可能性がありますので、信用しないことをお勧めします。

銀行:審査に通る可能性は皆無でしょう。「消費者金融の信用情報機関と金融機関の信用情報機関は別だから、審査は通る」というウワサもありますが、あくまでもウワサです。ここまでコンピューターが発達した世の中で、情報が伝わっていないなど考えられません。

クレジットカード:信用情報から延滞の記録が消えるまで、新たにつくることは、諦めてください。それどころか、現在使っているカードの利用限度額が引き下げられたり、最悪、利用停止になることもあります。

もしブラックになってしまったら、まずは一日も早い返済を心がけてください。返済が難しいのであれば、弁護士や司法書士に相談されることをお勧めします。

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